ビコール州(フィリッピン)及び基隆(台湾)に行ってきました(2010年9月6日〜12日)。これは科学研究費補助金・基盤研究B(海外学術調査)の一環です。今回の調査は赤道を挟んで同じ緯度にあるフィリッピンとインドネシアの魚類の繁殖と環境との比較研究です。予備調査としてビコール州へ行ってきました。ビコール大学タバコキャンパスのソリマン先生の協力のもと調査を行いました。また、日本への帰路で台湾で一泊する必要があったため、基隆の台湾海洋大学でセミナーを行いました。

今回は那覇空港から台湾、そしてフィリッピンへと飛びました。フィリッピンの緯度はほぼ日本と同じなので時差の心配はありません。フィリッピンまではトランジットを含めて5時間ほどの飛行です。那覇を出るときには雨でした。

マニラで一泊した後、ビコール州のレガスピ空港に着きました。この州の象徴はマヨン火山です。今も噴煙を上げています。空港に降り立つと早速火山の出迎えです.飛行機を降りた人はみんなマヨン火山と記念写真を撮っていました。 荷物を待っているところの写真です。ターンテーブルがあるのですが、係員がターンテーブルに私の荷物を載せるのを数メートルの距離で見ています。自分でとらせてもらった方がよっぽど早いような気がしますが。
同じ飛行機になぜか日本人が沢山乗っていました。なにやらワークショップがあるようです。また、ビコール大学は高知大学と活発な学術交流協定を行っているようで、同大学の新保先生も一緒でした。ビコール大学タバコキャンパスに行くまでに一緒にマヨン火山をバックに写真をとりました。 フィリッピンといえばおなじみのジプニーです。人々の足としてとっても重宝がられているようです。 到着後ちょっと時間があったのでソリマン先生がマヨン火山観光に連れて行ってくれました。形が富士山そっくりで綺麗な火山です。見とれてしまいました。
さて、新しい場所に行ったらまず行くところといえば魚市場です。ここをみるとその町の雰囲気が判ってきます。この町の市場はとっても活発でした。 魚は沖縄で見慣れたものが沢山売られておりました。また、今回の調査対象であるアイゴ類も沢山売られており、研究がうまくいく予感がします。 私は大学の宿泊施設に泊まっていました。これは大学の昼休みの一こま。日本の大学でいうところの生協です。学生がみんな昼ご飯を食べています。
私も注文しました。ライスと副食が二つ。これで45ペソ。日本円で100円くらいです。けっこうお腹いっぱいになります。 さて、今回の調査地点となるサンミゲル島の藻場です。話によるとここには様々なアイゴ類が生息しているようです。ここに行った日はちょうど新月で、少数ながらアミアイゴ(スク)が来ていました。大量のスクは4月と5月だそうです。ということは繁殖活動に年周性があることを示しており、研究が出来そうです。

翌日、ゴマアイゴがとれるという中洲へ出かけました。マングローブの間を抜けて中洲へ向かっているのですが、船底に穴が空いており、水をくみ出しながら沈むのを防いでいます。若干生命の危険を感じました。

 

最後の夜、お世話になった方々と新保先生とともに夕食会を執り行いました。これから宜しくお願いします!フィリッピンは治安が悪いと聞いていたので若干不安でしたが、そんなこともなく有意義な調査でした。

翌日、フィリッピンから台湾に向かいました。台湾に着いたらやっぱりほっとしました。ないとバザールに出かけ、夕食を食べましたが、台湾人パワーを感じ取ることが出来ました。

 

沖縄に帰る日の10時から台湾海洋大学でセミナーを行いました。この大学は海に近く、キャンパスの中にある飼育施設が充実していました。また台湾版のCOEに指定されているらしく、研究も活発に行われていました。ためになるところも多々あり、今後の参考にさせてもらいます。